こんにちはたかっぽです。
このページを開いていただいてありがとうございます。
黒豆はなんと言っても見た目の美しさが重要です。
もちろん味や食感も大切ですが、やはり見た目が一番でしょう。
なぜなら、「黒豆は祝い膳」に使われる場合が多いからです。
おせち料理には縁起物として、具材一つひとつに意味やいわれがあって、それにふさわしい見た目の美しさと強い願いが込められています。
黒豆は「まめに働き・まめに暮らせるように」という願い。
黒い色は「邪気を払う色・魔よけの色」と言われています。
さて黒豆は文字通り「黒い豆」のことですから、美しい黒い色を残さなければなりません。
普通に煮ると黒い色があせてしまいます。そこでそれを補うために「錆びた釘」を使うわけですね。
「錆びた釘」を使うと黒豆の黒い色がしっかり残ります。
なぜそうなるのか…。また錆(さび)は身体に害はないのか?
今回はその疑問について、当サイト「たかっぽブログ」がわかりやすく解説します。
どうぞ最後まで読んでみてください。
※記事は3分ほどで読み終えます。3分後にはなぜ黒豆に「錆びた釘」を使うのか理解していただけると思います。
目次
黒豆になぜ錆びた釘を入れる?抵抗ある人は代用品がある?
<写真は僕が長年使っている「錆びた釘」です>
では「錆びた釘(くぎ)」の疑問ついて話を進めます。
疑問点は下記の4つです。
- 黒豆と「錆びた釘」を一緒に煮る理由とは?
- 新品の釘より「錆びた釘」の方がいいのはなぜ?
- 「錆びた釘」は身体に害はないのかな?
- 「錆びた釘」に抵抗がある人は代用品がある?
このような疑問です。
順番に解説します。
①:黒豆と「錆びた釘(くぎ)」を一緒に煮る理由とは?
黒豆は「錆びた釘」と一緒に煮ると色落ちしないで黒々と煮あがります。
その理由は、黒豆にはポリフェノールの一種であるアントシアニンという成分が含まれており、「錆びた釘」と一緒に煮ることで、アントシアニンと鉄イオンが結合して豆の色があせることなく煮あがるという訳です。
アントシアニンは水に溶けやすく煮れば煮るほど退色してしまう性質があります。
それを補ってくれているのが「錆びた釘」から出る鉄イオンなのです。
アントシアニン(ポリフェノールの一種)は青紫色の天然色素です。
次のようなものに多く含まれています。
- ブルーベリー
- ぶどう
- 黒豆
- なすび
- 紫芋(むらさきいも)
- 赤ワイン
他にもありますが、上記のような野菜や果物、赤ワインなどがそうです。
アントシアニンは、目の健康を維持する作用や抗酸化作用が期待できるとされています。(確かに…ブルーベリーは目に良いとよく聞きますもんね)
昔の人は、アントシアニンとか鉄イオンがどーのとか、そんな学問的知識とは関係なくただ黒豆は古鉄と一緒に煮れば色落ちしない…ということを知っていた。
先人たちの知恵と経験は本当にスゴイですね。
②:新品の釘より「錆びた釘」の方がいいのはなぜ?
黒豆を煮るとき「錆びた釘」の方がいいのはなんで?
同じ釘なら新品の方がいいんじゃないの?
そんな疑問が頭をよぎりますよね。僕も知らなかった頃はそう思っていました。
実は、新品の釘でも悪くはないのですが、鉄はさびてないと鉄分の流出が弱いのです。
鉄分の流出が弱いと黒豆の黒々とした色を保つ効果も弱いという訳です。
そしてもう一つ、「錆びた釘」を使って黒豆が黒々と煮あがっても味や食感にも効果があるということではありません。
あくまで見た目です。黒々とした黒豆の美しい色ツヤです。
しかし、この黒々とした色ツヤこそ黒豆の最も価値ある魅力なんです。
前述したように、「おせち料理は縁起を担ぐもの」です。縁起をかつぐ以上黒豆も本来の色もしっかり残さなければ意味がありません。
縁起物の黒豆の色がうすいと逆に縁起が悪そうに感じてしまいます。
だからこそ黒豆の黒々とした色を保つために「錆びた釘」を使っているのです。
黒豆をかんたんに煮る方法は、こちらのリンクで詳しく解説しています。どうぞご覧になって下さい。
③:「錆びた釘」は身体に害はないのかな?
<写真は「錆びた釘」と茶パック(左)と布(右)です>
「錆びた釘」と黒豆を一緒に煮ても身体に害はないのかな?
「錆びた釘」と黒豆を一緒に煮ると真っ黒に煮あがるのはわかったけど、錆(さび)は身体に悪そうで心配です。
大丈夫なんでしょうか?
このように、「さび」という言葉を聞くと、不安になられる方もおられるかと思いますが、もちろん大丈夫です。
実は、素材が鉄なら錆びていても身体に害はないことが証明されています。
実際、プロの調理師が黒豆を煮るとき、必ず「錆びた釘」を使っていることからも、お判りいただけるでしょう。
むしろ身体に必要なミネラルや鉄分が摂取できるので、貧血気味の方にはおススメだとか。
ただいくら害はないとはいえ、じかに黒豆と一緒に煮込むのはおすすめできません。
やはりきれいに洗ってから使用してください。
そして布にくるむか茶パックになどに入れて使用すれば安心です。
僕も長年さび釘を使っていますので写真にあるように真っ黒になっています。
もちろん使用するときはしっかり洗い、アルコール消毒をしてから使うようにしていますよ。
黒豆と一緒に煮込むわけですから衛生面はキチンとしておきましょう。
④:「錆びた釘」に抵抗がある人は代用品がある?
<写真は単純な形の鉄製プレートです>
「錆びた釘」に抵抗がある人は代用品を使用する方法ががあります。
お伝えしたように、鉄さびは身体に害はないのですが、どうしても「さび…」という概念に抵抗を感じる方もおられます。
そんな方のために代用品を使用する方法があります。
代用品としては、鉄なべや調理用の鉄玉(鉄玉子)などです。
鉄玉は貧血気味の方が鉄分補給のために利用されています。
使い方は、お湯を沸かして「やかん」の中に入れたり、「漬物やみそ汁」、もちろん「黒豆」を煮るときにも使用できます。
※:写真にあるのは値段も安く単純な形のものですが、効果は十分期待できます。
鉄玉には可愛い人気キャラクターものや野菜のかたち、その他いろいろな面白いかたちをしたものもあります。
見た目もいいですし、「錆びた釘」に抵抗がある方はそちらのほうをチエックしてみてはいかがですか?
[ホームセンター」「Amazon(アマゾン)」「楽天市場で購入」することが出来ます。
◇:「錆び釘」を作ってみたいという方へ
「錆び釘」を作ってみたいという方へ。作り方を紹介します。
僕は先輩のやり方を見て覚えたのですが、作り方はかんたんです。
釘(くぎ)を海水くらいの濃度の塩水に2~3日ほどつけます。鉄釘は錆びやすいのでさび止めの油がついています。この油を弱らせるために塩水につけるのだそうです。
あとは水を切り外に出して空気に触れさせるだけです。一週間もすると赤茶けてきます。
「鉄」は水と塩分そして酸素、この三つの条件が揃うと錆(さび)やすくなるとのこと。
「錆び釘」は急いで作るものではなくのんびり作ればいいんです。のんびり行きましょう。
本記事のまとめ:黒豆を色よく煮るなら「錆びた釘」を使おう!
ではもう一度本記事を振り返ってみましょう。
今回は黒豆を煮るとき、なぜ「錆びた釘」を使うのか、という疑問について解説してきました。
下記の4つですね。
- 黒豆と「錆びた釘」を一緒に煮る理由とは?
- 新品の釘より「錆びた釘」の方がいいのはなぜ?
- 「錆びた釘」は身体に害はないのかな?
- 「錆びた釘」に抵抗がある人は代用品がある?
■:あと「錆び釘」を作る方法も紹介しました。
上記の疑問に答えてきましたが理解していただけたでしょうか?
理解していただいたら、ぜひ堂々と「錆びた釘」を使って黒々としたツヤのある黒豆を作ってみてください。
というわけで「錆びた釘」の話は以上です。
今回は「錆びた釘(くぎ)」を使うとなぜ黒豆の色が色落ちしないのか?
また「錆(さび)」は身体に害はないのかな?
といった「錆びた釘」に関連する話をします。