こんにちは、たかっぽです!
今回は生活保護受給者が死亡したとき、遺族、親族はどのように対処すべきか…と言う話です。
親族の生活保護受給者が亡くなりました。
遺骨の引き取りの申し出があったけど、どうすべきか困惑しています。
何かいい方法があるなら教えて欲しいです。
こういった方に向けての話です。
「2021年1月」生活保護を受けていた82歳の兄が亡くなりました。
その知らせが愛知県の社会福祉課から3月に届き、遺骨の引き取りをどうされますか?との申し出があった時は、さすがに僕も困惑しました。
なぜなら兄は離婚していたとはいえ、子供は5人(男4人女1人)いましたのでなんで僕に?…と腑に落ちない点があったからです。
こう言った話が突然降りかかってくると、誰だってあわてますよね。
こんなとき遺族、親族はどのように考えどう対処すべきか。
今回ボクが体験した事例を交え、こうした問題に対する考え方やいろいろなケースがあることを本文に書きました。
現在親族に生活保護を受けている方がいるなら万が一の場合、この記事を読んでおけば必ず何らかのお役にたてるはずです。
ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
遺族、遺骨引き取り拒否・その理由とは?
生活保護受給者が亡くなった場合、遺族、また親族はその遺骨を引き取るか拒否するかのどちらかを選択しなければなりません。
遺骨を引き取りお墓へ納骨できればいいのですが、それもそう簡単には行かない場合もあります。
そこにはいろいろな事情や問題を抱えていて、遺骨の引き取りを拒否される方も当然いるのです。
その理由として、概ね(おおむね)次のようなことが挙げられます。
理由その①:そもそも納骨できるお墓がない?
理由その②:生活が苦しく経済的に余裕がない?
理由その③:遺族、親族であっても故人とは絶縁状態だった?
上記のようなケースです。
順を追って見ていきましょう。
理由その①:そもそも納骨できるお墓がない?
遺骨の引き取りを拒否する理由の一つに、お墓がないことが挙げられます。
また近年「お墓はつくらない」「持たない」「墓じまいした」など、これまででは考えられなかった傾向が現実に起きています。
つまり、納骨できるお墓が無いと言うわけです。
なぜこのような事が起きているのでしょうか?
そこには現代の社会情勢が大きく関係しています。少子高齢化はますます進み、とくに田舎の方など過疎化がどんどん進んでいます。
お墓を守りたくても、それを継承してくれる家族がいなければ、お墓そのものが意味をなしません。実際、墓じまいする方が増つつあるのは確かです。
たとえ、先祖のお墓があったとしても遠方だと、そのお墓へ納骨するのは大変なこと。
このような理由から遺骨の引き取りを拒否していると言ういう事です。
理由その②:生活が苦しく経済的に余裕がない?
お墓はあるけど生活が苦しく経済的に余裕がない。
なので、とても遺骨を引き取り納骨などできない…。
このような方はけっこう多いのです。
働き盛りの人であっても現在失業中。
また昨年(2020年)から続いているコロナ禍のあおりを受け、企業の倒産が相次ぎ、そのため、仕事にありつけない日々を送らなければならない方もいます。
経済面から言えばまさにひっ迫した状況。
そんな中にあって納骨となるとそれは大変な事でしょう。
納骨式はけっこう費用がかかる?
納骨となるとそれなりの費用はどうしてもかかります。
例えば、お坊さんへのお布施から戒名料。石材業者の作業費や墓誌(ぼし)の彫刻料。
その他細かいものまで入れるとけっして安くはありません。
とくに「戒名料」は「文字数やランク」よって「金額」が異なってきます。
注意が必要です。
また生活が困窮している高齢者や、独り身でほそぼそと生活している人の所へ遺骨の引き取りを申し込まれても当然無理な話。
たとえ年金や多少の貯蓄があったとしても、老後生活を考えるとけっして万全でないのが現実です。
上記のように、お墓はあるけど今の生活が苦しく経済的に余裕などない…。
なので遺骨は引き取れない。
このような方もけっして少なくないのです。
理由その③:遺族、親族であっても故人とは絶縁状態だった?
故人とは遺族、親族であっても絶縁状態だった…。
絶縁状態であれば、社会福祉課から連絡が届いても「今さら…納骨なんて…」このように考えてる方も実は多いのです。
ボクの兄も彼が48歳の時に離婚しています。
兄には4人の息子と娘1人がいました。離婚後、家族とは絶縁状態だったようです。
その後、兄はずっと独り身でいて仕事はタクシーの運転手をしていましたが、退社後は生活保護を受け暮らしていたそうです。
ボクの所にも全く連絡はなく音信不通のまま何処にいるのかさえ分からない状況でした。
遺族は遺骨の引き取りを拒否していた?
兄が亡くなった後、愛知県の福祉課は遺族である息子4人の所へ遺骨の引き取りを申し出たそうですが、引き取りは拒否。
そこで弟である僕の所に連絡が入ったと言うわけです。
故人と絶縁状態がつづいていたなら遺族、親族であっても「いまさら…」という気持ち。
そこに「お墓はない」「経済的に苦しい」となれば遺骨の引き取りを拒否されても仕方がありませんよね…。
生前、本人が離婚したとはいえ、子供たちや親族とのかかわりを少しでも上手くやっていれば、遺骨に対する考え方もあるいは違っていたかも知れません。
個人的にはそう思う…。
なぜ、ボクは兄の遺骨を引き取ったのか?
なぜボクは兄の遺骨を引き取ったのかと言うと、下記のような感情が湧いてきたからです。
その①:四人の息子達が父親の遺骨引き取りを拒否した事実を知り、
心の奥底に潜んでいる情的観念…と言う「ヤツ」ですかねぇ。
自分が何とかしようと言う意識が動いたこと…カナ?
どんな事情があるにせよボクにとっては兄ですからね…。
その②:この問題がふりかかってきたという事は、情的なものだけでなく
自分に課せたれたひとつの使命、任務かもしれない…。
「お前ならどうする?」と言う天からの問い…?
なんとなくそう思えたからです。
上記が兄の遺骨を引き受けた理由です。
故人をしのび冥福を祈るために私たちができることは「供養」です。
大切な人が亡くなってしまっても「供養」を通して故人と向き合うことはできます。
そのためには「お仏壇」が必要です。
「お仏壇に」手を合わせ、静かに故人をしのぶとき、今生きている自分たちにとって「お仏壇」は心のよりどころとなり、魂も癒されます。
故人の人柄や思い出を懐かしみ、思いを馳せ、いつまでも「大切な人を忘れない」ためにどうぞこちらをご覧になってみてはいかがですか?
□:遺骨の引き取りを拒否することは出来たが…?
もちろんボクにも遺骨の引き取りを拒否することはできました。
拒否して福祉課の方で始末してもらえばそれですむことですから…。
費用はかからないし、動力も必要としません。その方が「ラク」なのは分かり切っています。
ただ、上記のようにこの問題は自分に与えられた課題として受け止めました。
それにさいわい下記のような条件もそろっていましたから…。
- 田舎の方に先祖のお墓がある。
- お墓の近くに(車で約15分位)妹が住んでいる。
- 納骨費用は自分にできる範囲であった。
お墓は宮崎市から車で約2時間ほどかかります。
なので年に何回も墓参りはできませんが、妹が近くに住んでいて夫婦で墓守してくれています。
このような条件も揃っていましたので、納骨を済ませる事が出来たという事です。
引き取りを拒否した遺体、遺骨は最終的にどうなる?
引き取りを拒否した故人の遺体、遺骨は最終的にどうなるのかというと、まず生活保護受給者が独り身だった場合、遺族、親族へ遺体または遺骨の引き取りの連絡が入ります。
遺体の引き取りを拒否した場合は,各自治体が行旅死亡人(こうりょしぼうにん)として扱い,遺体を火葬します。そして、遺骨は無縁仏として埋葬されるのです。
兄が亡くなったと言う知らせは3月に封書で届きました。
遺族が遺骨の引き取りを拒否したため,「行旅死亡人」扱いとなる前に,親族に当たるボクの所へ遺骨引き取りの申し出が入ったのです。
□:遺体、遺骨引き取りの拒否は基本的に可能?
遺体、遺骨引き取りの拒否は基本的に可能です。
遺体また遺骨の引き取りは各自治体によって異なりますが、基本的に拒否することは可能です。
例えばすでに離婚していて絶縁状態が続いている場合など、連絡しても拒否される方が多いようです。
遺体の引き取りを拒否した場合は先ほども述べたように、その遺体は各自治体が「行旅死亡人(こうりょしぼうにん)」扱いで火葬し、遺骨はその後無縁仏として埋葬されます。
兄の場合はすでに火葬は済ませてありましたので、あとは遺骨を引き取るかどうかの問題だけでした。
行旅死亡人(こうりょしぼうにん)とは本人の氏名、また本籍地や住所などが判明しない人。また遺体の引き取り手が存在しない死者を指す言葉です。
*「行旅(こうりょ)とありますが、旅行中に亡くなった方とは限りません。
遺骨に対する考え方は自由、そこに正解不正解はない⁉
遺骨に対する考え方は自由です。そこに正解不正解はありません。
もし生活保護受給者が亡くなり社会福祉課より遺骨の引き取りの申し出があっても、遺骨を引き取るのか拒否するのか、この二つの選択肢があるだけで、どちらを選択してもそこに「正解」「不正解」はなく、もちろん善悪もありません。
なぜなら人は立場や都合により出来ることと出来ない事があるからです。
この記事の冒頭でも述べたように「そもそも納骨できるお墓がない」「生活が苦しく経済的に余裕がない」「遺族、親族でも故人とは絶縁状態だった」など。
いろいろな理由で引き取りができない場合もあるのです。
要は選択の問題、ただそれだけのこと。
□:自分の価値観で人を評価してはならない?
自分の価値観で人を評価してはいけません。
人はついつい自分の価値観で人を評価しがちです。
相手の事情も考えず、遺骨の引き取りを拒否すれば「遺族なのに」「親族なのに」冷たい人間だとか、「それ位の事も出来ないのか…」などど感情の赴くまま上辺だけを見て判断しがち…。
でもこれは、相手の立場を無視した一方的な価値判断による考え方です。
その人にもそれなりの事情がある事を忘れてはいけません。
今回、ボクにはたまたま田舎の方に先祖のお墓があったので、遺骨を引き取り納骨することが出来ました。
費用にしても自分にできる範囲の金額だったから出来たのです。
もし、自分に経済的余裕、また納骨できるお墓が存在していなかったら、福祉課から連絡が入ったとしても、はたして遺骨を引き取る事が出来たかどうか…。
いや、たぶん拒否していた可能性の方が高かったでしょう。
情的には引き受けたくてもそれが出来なかったはずです。
上記のように、人にはそれぞれ立場や条件などで思うようにならない事もあるのです。
相手の事情も考えず、自分の価値観だけで人を評価してはならない。
ボクはそう思う。
ちなみに「納骨式」にはどれくらいの費用がかかるのか。
その費用相場については納骨式にかかる費用と内訳/石材店とよく相談して賢い判断しよう!をご覧ください。
お墓へ納骨する場合一つの目安になるかと思います。
というわけで以上です。ありがとうございました。
「生活保護受給者死亡」遺族、遺骨引き取り拒否:まとめ
では本記事をもう一度ふり返って見ます。
- 遺族・遺骨引き取り拒否/その理由とは?
「理由には概ね3通りのケースがありました」 - なぜボクは兄の遺骨を引き取ったのか?
「情的観念が働いたからという事・・デス」 - 引き取りを拒否した遺体、遺骨は最終的にどうなる?
「各自治体によって遺体は火葬され、遺骨は無縁仏として埋葬」
- 遺骨に対する考え方は自由、そこに正解、不正解はない?
「要は選択の問題、ただそれだけのコト」
今回は、生活保護受給者が亡くなった場合、遺族、親族はどのように考えて対処すべきか…という話を中心に書きました。
この記事が一つのヒントになってもらえたら嬉しいです!
氣功のブログで、宗茂さんの実践練習とは、どのようなものか詳しく教えていただけないでしょうか?よろしく、お願い致します。
田中さんコメントありがとうございます。
返信が遅くなってすみません。さて、宗茂さんの気功実践方法ですが、先生はとくにこれと言った
むずかしい動作や呼吸方法などはありませんでした。足を肩幅に広げ目を閉じしずかに立ちます。
その後ろから先生が両肩に手を置き、気を流し込む・・・と言った感じですかね・・・。
その間約一分間くらいです。とにかく心とカラダをゆるめる事を中心にしてましたね。
ゆるやかな音楽を聴きながらずっと立ったままです。約1時間くらいです。
1週間に一度の受講でしたがボクの場合4回目(約1カ月)で自発動が起きましたよ。
ビックリしましたが、とてもいい気持でした。
お分かりいただけたでしょうか? また聞きたい事があったら連絡ください。
たかっぽさん今回も勉強になりました。
親族の親族が亡くなった時、引き取ることが当たり前という考え方もでも、色々な状況下で厳しい決断を下さなければならない時もありますよね…。
人は誰でも自分には起こりえないと思っているようなことでも、たかっぽさんの記事は、いざ自分に起きたら…と現実を改めて考えさせてくれます。
これからも応援してます!
すーさんコメントいつもありがとうございます。
人生って いつ何が起こるか分かりませんよね・・・。
今回 兄が亡くなったことはショックでしたが、それ以上に兄の家族が遺骨の引き取りを
拒否していた事の方が ショックでした。でもみんな色々事情を抱えているんですよね・・・。
すーさんにはいつも励まされています。
感謝してます。
これから寒くなりますから どうぞ カラダには十分気を付けてください。
こちらこそありがとうございます!
また次回も楽しみにしてます!